「55年前のレシピ」で作ったロールキャベツの味 昭和と現代のレシピで作り比べをしてみたら

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昭和と現代のレシピで定番料理「ロールキャベツ」を作ってみた。意外な違いとは?(撮影:尾形文繁)

この半世紀、日本の暮らしは激変しているので、定番料理といえどもレシピは変わっているのではないかーー。そんな素朴な疑問から始まった、昭和と現代のレシピで料理し、時代がどのように変わったのかを検証する本企画。

今回はロールキャベツを作ってみた。前回の肉じゃがと同様(【実験】「肉じゃが」今と昔のレシピで作った結果)、時代の変化を浮き彫りにするため、ある程度似た作り方を選んでいる。

昭和時代はレシピといえば雑誌

ロールキャベツには、スープの味のベースがコンソメ、ブラウン(ドミグラス)ソース、ホワイトソース、トマトソースがある。キャベツを丸ごとや4つ切りなどにして、すき間に肉だねを押し込むレシピもあるし、オーブンで焼く方法もある。今回は、どちらもキャベツの葉を広げて肉だねを包み、トマト味で煮込むレシピで比較した。肉じゃがと時代を合わせ、高度経済成長期と近年で比較する。

昭和のレシピは、『主婦の友』のセレクト集『夢いっぱい! 昭和の食卓レシピ』から。初出は『主婦の友』1969年4月号。雑誌から選んだのは、この時代はレシピ本より雑誌がよく買われていたため再現した。残念ながら、レシピを提供した料理家名は掲載されていない。

今は、当時のような総合主婦雑誌はないが、高度経済成長期は主婦雑誌が何十万部と売れていた。経済成長で生活環境が急激に変わり、板の間のダイニングキッチンや、電気・水道・ガスのライフラインが行き渡り、スーパーが誕生し、庶民が毎日肉や魚を食べられるようになった頃だった。新しい生活に対応するため、主婦雑誌やテレビは、盛んに洋食や中華のレシピを提案していた。ロールキャベツを雑誌で知った主婦は多かったはずである。

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