日本が「金利ある世界」に戻り、損する人と得する人 預金と住宅ローン以外にも大きな影響が及ぶ

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円安の最大の問題点は、人材の枯渇です。円安で日本から海外への人材流出が増え、海外から日本への人材流入が減り、国内が空洞化してしまいます。

たとえば介護の世界では、日本人の介護士が高賃金を求めてオーストラリアなどに出稼ぎするようになっています。一方、以前は日本に来てくれたインドネシア人など海外の介護士は、低賃金の日本を避けるようになっています。

選ばれなくなった日本

韓国は、世界史上まれに見る少子化で国家消滅の危機にあるとされますが、2023年の総人口は5177万人で、前年より0.2%増えました。韓国人は少子化の影響で前年より0.2%減った一方、韓国に居住する外国人は前年より10.4%も増えたためです。

韓国では、少子化による人手不足が深刻で、外国人労働者なしには生産活動が成り立たない状態です。韓国は、政府管理のもとで非熟練の外国人労働者を受け入れる「雇用許可制」を導入し、外国人労働者を誘致しています。

韓国だけではありません。いま先進国の多くが人口減少による人手不足を解消するために、移民受け入れに取り組んでいます。日本は、円安による低賃金と言葉の壁で、移民から敬遠されるようになっています。

今回の利上げを、自分の生活を見直し、国家のあり方を考えるきっかけにしたいものです。

日沖 健 経営コンサルタント

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ひおき たけし / Takeshi Hioki

日沖コンサルティング事務所代表。1965年、愛知県生まれ。慶應義塾大学商学部卒業。日本石油(現・ENEOS)で社長室、財務部、シンガポール現地法人、IR室などに勤務し、2002年より現職。著書に『変革するマネジメント』(千倉書房)、『歴史でわかる!リーダーの器』(産業能率大学出版部)など多数。
Facebook:https://www.facebook.com/takeshi.hioki.10
公式サイト:https://www.hioki-takeshi.com/
 

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