「侵入犯罪が増加」留守宅を守る5つのポイント 防犯性の高いマンション・高層階も油断は大敵

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たとえば玄関ドアの場合、外側は共有部分と見なされる。防犯性を向上させるための補助錠、デジタルキー・スマートキーの取り付けはマンションの管理規約、細則による制限があるケースも少なくない。再度確認しておく必要が出てくる。

また警備会社のホームセキュリティ(住まいの見守りサービス)を利用する際、任意で自宅の鍵を預けるサービスもある。この場合、補助錠などを設けたことで、万が一の時に警備会社が室内に入れない可能性があるため注意が必要だ。

さらに長期不在中、窓につけた防犯センサーが作動してしまい、誰も解除できなかったという事例も報告されている。

停電のリスクにも注意を

そして忘れがちなのが「停電」による影響だ。セキュリティシステムは、電源が供給されて作動するのが基本だ。

停電した場合、自動的に解錠されるタイプのものから閉まるものまでメーカーによって仕様が異なる。そのため管理会社やメーカーに確認し、停電時にどのような対処が必要なのかを知っておくのも重要だ。

また来訪者対応やロック解錠などの役割を担うインターホンは、自動火災報知機と連動している機器が増えつつある。この場合は予備のバッテリーが働き、60分程度は動き続けるとされている。

実は今、太陽の活動が活発化しており、表面で大規模な爆発が発生している。11年周期で起こる「太陽フレア」と呼ばれる現象だ。5月頃、日本各地で見られた美しいオーロラも、太陽フレアの影響によるもの。

神秘的な現象を巻き起こす太陽フレアだが、地球の磁場にも大きな影響を与え、大規模停電や通信障害を引き起こす可能性が指摘されている。

太陽活動の活発化が予測される2025年は特に停電に気をつけると同時に、防犯システムの動作をあらかじめ頭に入れておかなくてはならない。

不審者、侵入者への対策をはじめ、高い防犯性を誇るマンション。どんなにシステムが進化しても、1人ひとりの防犯意識が向上しなければ本来の「セキュリティ」は成り立たない。

空き巣に狙われにくいマンションを目指し、「自分ごと」として積極的かつ効果的な防犯対策に取り組んでほしい。

長嶋 修 不動産コンサルタント(さくら事務所 会長)

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ながしま おさむ / Osamu Nagashima

1999年、業界初の個人向け不動産コンサルティング会社『株式会社さくら事務所』を設立、現会長。以降、さまざまな活動を通して“第三者性を堅持した個人向け不動産コンサルタント”第一人者としての地位を築いた。国土交通省・経済産業省などの委員も歴任している。主な著書に、『マイホームはこうして選びなさい』(ダイヤモンド社)、『「マイホームの常識」にだまされるな!知らないと損する新常識80』(朝日新聞出版)、『これから3年不動産とどう付き合うか』(日本経済新聞出版社)、『「空き家」が蝕む日本』(ポプラ社)など。さくら事務所公式HPはこちら
 

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