強い精神力に必要不可欠な「心のコントロール法」 「自分の感情を客観視できるか」が重要ポイント

✎ 1 ✎ 2
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

では、本当に「自分の心=自分自身」なのでしょうか?

何かに腹を立てて我を忘れるほど怒ってしまった時や、物事がうまくいかなくて落ち込んだ時などに、「あそこまで感情的に怒る必要はなかったかな」「こんなことでクヨクヨ悩んでいる自分が嫌だ」と後悔したり反省したりしたことが、誰でも一度くらいはあると思います。

怒りや悲しみを感じているのは「自分の心」です。

では、その怒りや悲しみでいっぱいになった「自分の心」を客観的に観察し、後悔・反省しているのはいったい誰なのでしょうか?

私が思うに、それこそが「本当の自分」です。

つまり、「自分の心」と「自分自身」はまったくの別物です。

むしろ「心」は、喜怒哀楽などを通じて「本当の自分」を意識するための「道具」であり、「本当の自分」がそれを意識的にコントロールすることで、人生をより良く、楽しく生きることができるようになると私は考えています。

その意味で言うと、「心を道具化する」という表現は、実は正しくありません。もともと心は「道具」なのですから。あえて言葉にしたのは、心が「道具」であることを意識して生きることを強調したかったからです。

ただ、メンタル面で悩みを抱えている人にとっては、心は「道具」ではなく「自分自身」になってしまっています。

だから、しっかりとこれまでの「自分の心」に対する認識を改めて、心のトレーニングを通じて「道具化」する必要があるのです。

感情と心が一体化する、とは?

人間は感情(あるいは欲望)に振り回されると文字通り「我を忘れ」、まるでその感情と一体化したかのような感覚になってしまいます。

それは言葉にも象徴的に表されています。

「私(自分)は怒っている(私=怒っている)」

「私は悲しい(私=悲しい)」

「私はお金が欲しい(私=お金が欲しい)」

「私は出世したい(私=出世したい)」

その感情を抱いているのは「自分の心」なので、まさに「自分の心=自分自身」の状態です。

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事