強い精神力に必要不可欠な「心のコントロール法」 「自分の感情を客観視できるか」が重要ポイント
一方、そんな「自分の心」とは別に「本当の自分」が存在しているという認識に立つならば、これらは次のように表すことができます。
「私の心は怒りを感じている」
「私の心は悲しみを感じている」
「私の心はお金を欲しがっている」
「私の心は出世することを望んでいる」
言葉の上でも、前者より後者のほうがコントロールしやすい(コントロールできそうな)印象を受けるのではないでしょうか。
後者の表現は「本当の自分」の視点による言葉であり、感情と自分の間に“距離”があります。「心=自分」ではないので、心が怒っていても、悲しんでいても、どこか他人事です。
実際、「心」が怒りでいっぱいになっても、「本当の自分」が第三者的な目線(他人事の感覚)でその様子を観察すれば、実はそれだけである程度怒りは収まります。
みなさんも、何かにすごく腹を立てていた場面で、自分以上に腹を立てている他人の姿を見たことで、落ち着きを取り戻したことはないでしょうか。
それと似たようなものです。
強い精神力=心をコントロールできる力
このように「自分の心」が自分自身ではなく、「本当の自分」によってコントロールされるべき「道具」だと認識するだけで、心のコントロールに対する意識が高まります。
今では「本当の意味で強い精神力とは心をコントロールする力が強いことである」と思います。すぐにカーッとなり勢いよく怒る人は決して強い精神の持ち主であるとは言えないと思います。
まずは「本当の自分」が「自分の心」を意識することから始めていただくのがよいと思います。
そして、トレーニングを積むことで、より強く「本当の自分」によって「自分の心」を意識できるようになり、「心」が感情でいっぱいになっている最中でさえ、「本当の自分」によって「心」を冷静に観察できるようになります。
その時、「本当の自分」は、例えばこんなことを考えます(表現上、自分以外の誰かが自分の頭の中で考えてくれているような印象を与えてしまいますが、「本当の自分」といっても「自分」なので、自分で考えるという意味です)。
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