「引きこもりの男性」を別人に変えた小さな習慣 92歳のシスターが説く「足るを知る」ことの意味

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もちろん自分に合った仕事を選ぶことは大切です。ですが、それが「高望み」にならないように。「仕事がない」と嘆く人は、えてして「大きな仕事をしたい」「立派な仕事をしたい」という大きな欲に振り回されているように感じます。

少し厳しく聞こえてしまうかもしれませんが、「仕事がない」という人には「あなたのプライドは高くなりすぎてはいませんか」と、私は尋ねるようにしています。

まずは、どんな仕事でもいいと思うのです。与えられた仕事に喜んで取り組んで、一生懸命になってください。あなたを見ている人はきっといるはずです。その頑張りを認めて、あなたを引き上げたり、味方になったり、新しい仕事につなげてくれたり、必ずあなたの力になってくれるはずです。

仕事とは、そうやって自分の力が周りに認められると「広がっていくもの」なのです。求人欄には書かれてはいませんが、小さな仕事の先には、より大きな仕事がひそんでいるのです。

でも、あなたが「こんな小さな仕事」と見ている限りは、その仕事は永遠に、小さくつまらないものであり続けるでしょう。

聖書にこんな言葉があります。

「ごく小さな事に忠実な者は、大きな事にも忠実である。ごく小さな事に不忠実な者は、大きな事にも不忠実である」 (ルカによる福音書 16章10節)

小さいことに一生懸命になれない人に、大きなことなどできるわけがありません。この真理は、仕事に限らず、何にでもいえることです。

全財産を捨て、物乞いになった聖フランシスコ

「今よりもっとお金があれば、きっと幸せになれるのに……」

誰しも一度は、このように考えたことがあるのではないでしょうか。

多くの財産に恵まれている人、たとえば資産家や不動産王、アラブの石油王の中にも、こう考えている人は多いかもしれません。

日本には昔から「長者富に飽かず」ということわざがあります。「富んでいる人がさらにお金を欲しがるように、人の欲にはきりがない」というたとえです。なんだか皮肉な笑い話のようですが、一面の真理をついています。

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