すみません「お金を増やす話」はもうウンザリです 「資産形成に踏み出せない人」の8要因:前編
「私たちはもう、『お金について考えよう』にウンザリしている」
帯にそんな惹句が書かれた異色の投資本『普通の人のための投資: いちばん手軽で怖くない「ゆとり投資」入門』が刊行された。
筆者の桶井道氏は、「その気持ちは、間違いなく正しい」と断言する。ここでは、その理由と対処法について解説してもらう。
お金の話にウンザリするのは正しい感情
「お金について考えよう」にウンザリしている。
そんな声をたびたび聞きます。私は、その気持ちは間違いなく正しいと思います。単行本、連載、ブログなどで投資に関する情報を発信する私ですが、心からそう思います。
投資を勧める情報は、新聞・雑誌・テレビ・ウェブメディアなど、さまざまなチャンネルから発信されています。
「人生100年時代のお金の問題は自分で解決する必要がある」「老後、公的年金だけでは足りない」「投資していない人は時代に後れを取っている」
こんな話をしょっちゅう聞かされれば、ウンザリして当然です。「お金」「節約」「投資」などと言われ続けると、ウンザリしないほうがおかしいとすら思います。
とはいえ、それだけではないはずです。
どんな情報であれ、それが自分と1ミリも関係ないものであれば、ウンザリはしないものです。自分にきっと関係あるんだろうな……と心のどこかで思っているから、心が動揺しているのでしょう。
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