すみません「お金を増やす話」はもうウンザリです 「資産形成に踏み出せない人」の8要因:前編

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そういう人は、きっと「お金と真剣に向き合わないとマズイ」「投資を始めたほうがいいのはわかっている」と焦りがある。世間の「お金がすべて」という風潮には反抗したいけれど、「投資をしたほうが、将来お金で苦労しないんだろうな」と想像できる。

または、「お金が不足する」ことが見えてしまうことに恐怖を感じている。だからつい、わからないままでいることで、問題を先送りしてしまう。

だから「ウンザリ」という気持ちを抱かれているんだろうと思います。

そんな問題を解決したいと思って、『普通の人のための投資』を執筆しました。

視点を変えてみましょう。「お金について考えよう」にウンザリしている人が向かうべき問題は、お金や投資のことではないんです。まず取り組むことは、「ウンザリ」の正体が何かをはっきりとさせること。そのうえで「ウンザリ」を解消することです。

お金や投資の話はそれからでいいんです。「ウンザリ」さえ解消すれば、お金や投資の話はスッと入ってくることでしょう。

「ウンザリ」という気持ちの正体

では、ウンザリの正体とは何なのでしょうか? 私は8つの原因があると考えています。今回は、そのうち4つを解説しましょう(残り4つは、次回の「後編」で解説します)。

1:自分の課題ではあるが、重たいものだと脳が反応している

お金や投資のことは、自分事。それはわかっているものの、あまりに「重たいもの」だと感じてはいませんか? 自分が解決できなそうな重たい課題を突きつけられると、誰しもウンザリするものです。

しかし、自分事ととらえてウンザリしている人は、一歩リードしていると言っても過言ではありません。世の中には、ウンザリすらしていない、お金の話を自分事ととらえられていない人もいます。

大事なことをお伝えします。脳は初めての問題に直面したとき、それを過大評価してしまい、悲観的な感情になることがあります。過去を振り返ると、学生時代や新入社員時代に、与えられた課題があまりに重たいと感じたものの、やってみると意外とすんなりできたことってたくさんあると思います。

そして、実は、今の時代、「正しい投資」はそんなに難しいものではなくなりました。意外なほど知識不要です。

2:自分の将来像が描けない

自分がどんな人生を送りたいのか? 自分がどんな人になりたいのか? 人生観も、人生設計も決まっていない人もいるのではないでしょうか。そうなると、資金計画も見えてきません。それがお金の話に対してウンザリの感情を引き起こしている可能性があります。

でも、悲観しないでください。今の世のなかで、遠い将来まで見渡して生きるほうが難しいと思います。10年先、20年先、今の勤務先に自分が残っているかも、転職しているかもわかりません。結婚しているか、独身でいるか。子どもがいるか、いないか……わかりません。

そういう人は、いったん人生設計や資金計画は忘れてしまってください。先に少しずつでも投資を始めて、資産が育ち、お金の知識が増えると、自ずと人生設計みたいなものが少しずつ見えてくるものです。

今は「人生設計? なにそれ? おいしいの?」くらいの気持ちでいいです。人生設計なんて棚上げ上等です。

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