「子どもが野菜を食べてくれない」悩みへの回答 科学的に正しい「野菜嫌いをなくす5つの方法」
ある研究では、果物の消費量は3年生から8年生の間に40%減少し、野菜の摂取量は25%減少していた。これは、親の食事管理が少なくなったことの影響だと思われる。
科学的に正しい「子どもの野菜嫌いをなくす5つの方法」
子どもの食事を管理できるとして、親は子どもの食事にどのような影響を与えることができるだろうか?
幸いなことに、子どもに特定の食べ物をすすめる方法については、さまざまな研究がされている。
ここでは、野菜を多く含む食事(または、あなたがお子さんに望む食事)を子どもに食べさせる5つの方法を、科学的根拠と一緒に紹介する。
第一原則として、体験する量は重要だ。子どもにくり返し野菜を与えて味わってもらうと、野菜への好感が増すらしいのだ。この傾向は、幼児センターで行われた研究に見られた。
研究では、41人の子どもに、最初はほとんどの子どもが好まなかった野菜をくり返し与えた。初めて野菜を味わったときの平均評価は「まずい」と「まあまあ」の間だったが、6回体験した後、平均値は「まあまあ」を超えて「おいしい」に近づいた。
さらに驚くべきことに、実験の終わりには、子どもたちが野菜を食べる量が“はるかに増えた”。平均摂取量が7グラムから30グラムに増加したのだ。
研究者たちは、子どもに“一度”試食させるだけでは十分ではないと主張した。何度か試してみる必要があるのだ。
幼い子どもなら、体験させるだけで苦い野菜(例:芽キャベツ)を食べるのに十分な効果が見られる。
しかし年長の子どもの場合、苦味のない野菜には体験が役立つものの、苦味のある野菜については、「ディップ」を用いるほうが効果的だというのだ。
そのデータの一例として、ヒューストンの中学校で行われた実験を紹介しよう。
実験では、78人の子どもたちに一学期にわたって栄養学の授業を受けさせ、その授業中にくり返し野菜を食べさせた。そのうち40人はピーナッツバターと一緒に、38人は野菜だけを与えた。
学期の終わり、野菜と一緒にピーナッツバターをもらった40人の子どもたちは、野菜がより好きになり、より多くの野菜を食べるようになったのだ。
子どもが初めて感じる味覚を発達させるのには時間がかかるため、「ディップ」の有無にかかわらず“くり返し試す”ことが大切だ。
このエビデンスの多くは、学校機関などの分量をコントロールできる環境での実験から得られた。
例えば学校給食の実験では、メインディッシュの量を減らすと、子どもが野菜を食べる量が増えることが示されている。子どもは最初にマカロニチーズを少し食べるかもしれないが、それでもお腹が空いている場合は、自主的に野菜を摂取するのだ。
家庭での食事で、この学校レベルの実験を応用しようとすると、「野菜を食べ終わるまで、パスタやデザートを食べたりテレビを観たりすることはできない」といった権威主義的な方向に傾いてしまうかもしれない。
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