「子どもが野菜を食べてくれない」悩みへの回答 科学的に正しい「野菜嫌いをなくす5つの方法」
しかし視野を広げて考えると、これはむしろ逆効果であることがわかる。
データによると、短期的には食べる量が増えても、長期的には特定の食品に対する好感度が低下するらしい。子どもに「ニンジンを食べたら、アイスクリームを食べてもいいよ」とうながすことは、ニンジンは魅力的ではないという思考を後押しすることになるというのだ。
強制せずに野菜を優先させたいなら、どうすればよいのだろう?
シンプルな方法は、空腹のときに野菜が目の前にあれば食べるだろう、と考えることだ。ただし、パスタがあれば、そちらを先に食べるかもしれない。
達成するための1つの方法は、メインの量を減らすこと、もう1つの方法は野菜を先に食べさせることだ。
わが家では、夕食が6時なら、5時か5時半に生野菜だけを出したりする。または、野菜を最初にテーブルに並べ、数分後にメインを出すこともある。
さて次は、食べ物の拒絶に対する親の反応だ。あなたが作った夕食を子どもが食べないとき、どうするか?
これを考えるにあたって、ぜひ覚えておいてほしいのは、子どもはものすごく賢いので、インセンティブに非常に敏感に反応する、ということだ。
ある日あなたは、あなたが用意した夕食が気に入らないといわれて、代わりにナゲットを作った。すると子どもは、これがナゲットを手に入れる方法だと学習するのだ。
では、どう対処すればよいか?
選択肢の1つは、夕食用に定めたメニュー以外を出すのを拒否することだ。
健康的な子どもなら、ときどき夕食を抜くのはそれほど大きな問題ではないので、この方針には何も悪いところはない。
しかし、一部の親(私も含む)には、これを一貫して続けるのが少し難しく感じるだろう。
そこでわが家では、予備用のメニューを決めておくというルールを導入している。
わが家のバックアップメニューはフムス(豆のペースト)と生野菜だ。子どもたちが喜んで食べてくれるし、いつも欲しがるほどの好物でもない。そして、しょっちゅう食べても安心なメニューだ。
最後の研究データの情報は、食べ物の禁止に関するものだ。子どもに奨励したい食べ物の逆である。
私たちはわが子に野菜を食べさせようとする一方で、例えば甘い炭酸飲料やキャンディや砂糖入りのデザートなどをやめさせようとすることもある。
これらをやめさせる最も簡単な方法は、禁止することだ。
制限自体が食べ物を魅力的に見せる
私は、4歳か5歳の自分の子どもがケーキを食べたことがないと自慢する親を何人も知っている。
ただし制限をかけると、事態が少し複雑になる。複数の実験から、子どもは、たとえ最初は好まなかったとしても、制限された食べ物を許可されると、その食べ物に惹きつけられることが、ある実験からわかっているのだ。いい換えれば、制限自体が食べ物を魅力的に見せるというわけだ。
お菓子だけの食事と、ケーキをまったく食べない制限の間には、幸せな中間点があるようだ。
いかがだっただろうか。あなたの子育てに、少なくとも部分的には(すべてではなくても)参考にできるものがあったなら幸いだ。
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