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現代社会では「自分らしさ」が不要とされる理由 ビジネスの論理に飲まれないための「ノイズ」

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  • 三宅 香帆 文芸評論家
  • 舟津 昌平 経営学者、東京大学大学院経済学研究科講師
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三宅:自分らしくない、それっぽいロールプレーみたいなことに全乗っかりしすぎると、いびつになってしまいますからね。

例えば私がよくやる文章講座では、「ありきたりな言葉を使ったら、それに修正をかけるようにしましょう」と言うんです。本の感想を書くとき、「泣ける」とか「考えさせられた」みたいなありきたりだけどつい使っちゃう言葉をNGワードにして、じゃあ他に何を使うか考えよう、と。

就活や仕事でもきっと同じで、それっぽい言葉や振る舞いばかりでは、自分らしさを消すことになり、しんどいだけです。その点に社会は気づいてほしいと思いますね。

ノイズを楽しむことはどんな生き方とも両立できる

舟津:そうですね。ただ、読者の方に誤解のないように念のため言っておくと、私は別に「就活をするな」って言いたいわけではないんです。その努力を否定はしないし、できない。伝えたいのは、就活にコミットする必要はあるなかで、ノイズの魅力を見つける意識を持っていてほしいということです。

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もし就活に全ベットしたとしても、その中でノイズの魅力を見つけることは両立可能だと思っています。例えば、自己分析をするなかで、仕事に関係なく本当に興味のあることや好きなことが見つかったり、創業者の記事や書籍を読むなかで、完璧でない側面を知ったりすることはあるのかなと。どんな生き方や選択をしても、その中でノイズの魅力を見つけることができる。それは、別の生き方を否定しなくても成立する努力だと思います。

本の読み方も同じで、役立つところだけ3行でまとめてもつまらないですよね。ノイズを楽しむ、ノイズの魅力を見つけていくというのは、少し注意の向け方を変えるだけでできることですし、学生でもやりやすいことだと思います。

三宅:ノイズの魅力を見つける能力って、続けていけばどんどん上がる気がします。それが余裕とか、全身全霊になりすぎないとか、真面目になりすぎないことにつながるんじゃないですかね。ノイズが魅力であることをもっと発信していきたいです。

舟津:そのとおりですね。

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