言うまでもなく、現場に管理は必要である。管理軽視は現場を崩壊させる。
しかし、現場の状況もよく把握していない本社・本部が策定した的外れな規則やルールを現場に押し付け、縛るのが内部統制ではない。
経営者や本社スタッフは、現場にかかる業務負担とそれをこなす組織能力に乖離がないか、その事実を見るべきなのだ。現場力に大きな乖離がなければ、問題は起きない。
「目で見る管理」が現場を成長させる
現場管理の基本は「目で見る管理」である。
本社や本部は新たな規則やルールを「つくる」ことには熱心だが、それらを「変える」や「なくす」ことには関心がない。現場の状況や時代にそぐわない規則やルールは、定期的に「断捨離」するべきだ。
そして本社・本部は、規則やルールで「現場を縛る」のでもなく、「自らの目」で見る管理を心掛けなければならない。
現場に「過度な負担」がかかっていると認識すれば、その理由を解明しながら、組織としての訓練、努力を粘り強く積み重ねていくことになる。
現場は、最初はできなかったことでも、努力、経験、知恵を積み重ねる。それによって現場力は間違いなく一段ずつ高まっていく。
つまり、現場力を重視するのであれば、管理の基本は「自主管理」でなくてはならないのだ。
本社・本部がマイクロマネジメントをするのではなく、現場自らが自分たちで自分たちをコントロールする。
その「自主・自発・自律」こそが現場管理の基本であり、内部統制の本質なのだ。
規則やルールはミニマムにする。そして、「自主管理」できる現場を育てる。
それこそが「真の現場管理」である。
現場力はいきなり消えてなくなったわけではない。この20年の間に経営の無為無策により徐々にやせ細り、消滅させられたのである。
「3つの過剰」を是正できなければ、管理強化のツケが回ってくるのだ。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら