カリスマ「ビール売り子」だけが知る必勝法 なぜ、あの子はいつもバカ売れなのか
7月17~18日にわたって開かれているプロ野球・オールスター戦。セ・リーグはDeNAが、パ・リーグはソフトバンクが、それぞれ首位で前半戦を折り返した。梅雨が明ければ、野球観戦にはピッタリのシーズンとなる。
選手たちとともに、スタジアムで奮闘するビールの売り子さんたちの仕事もいよいよ最盛期を迎える。東洋経済オンラインは「時給8000円を稼ぐ『ビール売り子』の超仕事術」「カリスマ『ビール売り子』と新人の決定的な差」「一流の『ビール売り子』が体現する商売の鉄則」など、彼女たちの仕事ぶりにスポットを当てた記事を配信し、大きな反響を得てきた。
一般的なビジネスにも通じるそのノウハウや流儀には、学ぶべきところも少なくない。そこでわれわれビール売り子取材班は、今回、彼女たちが働く現場の裏側を覗いてみた。売り子のビールタンクを交換し、指導やフォローを行っている通称「チェッカー」。売り子たちの仕事を裏側で支える裏方からの目線で、「売れる」売り子の実像を探ってみた。
ビール売り子を支えるチェッカーさんに聞いてみた
話を聞いたのは横浜スタジアムで、サッポロビールの販売を担当する平楽商事の伊藤良美さん。この道7年目で現場のリーダーだ。チェッカーの主な仕事は、「基地」と呼ばれる場所で、ビール樽の交換、ビールカップやおつまみ・お釣りの用意、各種洗浄・清掃などだが、新人に指導・教育・現場指導も行っている。
教えるのは基礎的な知識から、ビールの注ぎ方、お客様に邪魔にならない販売方法などの実技など。新人の場合は、売り子が球場に出て行ってからも、通路の影などから様子を見て、団体客の動向やその新人が回れていないエリアのアドバイスなど、実践指導をしているそうだ。
「新人のころは1試合100杯以下の売り上げからスタートします。それが、1カ月後に200杯ぐらいまで伸びる子と、残念ながら100杯前後のままでとどまる子がいますね」
なんとたったの1カ月で、倍の違いが出るのだそうだ。横浜スタジアムの生ビール価格は700円(税込み)なので100杯だと売り上げは7万円。1カ月といっても、1つの球場で働いている場合は、せいぜい10試合ぐらいだ。つまり試合時間が平均3時間として30時間も仕事をすれば、1日当たりの売り上げが7万円も違ってくる。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら