「間違いだらけのダイエット」見分ける3つの視点 情報に振り回されると不幸な結果につながる

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そこで本稿では、いかにもそれっぽいキーワードが並ぶ情報社会で「自分が本当に必要としている情報」に辿り着けるように、気をつけなければいけない落とし穴を紹介していきます。

医師や栄養士が勧める「間違いダイエット」に要注意

ダイエット商品・サービス・情報には、よく「医師推奨」「栄養士監修」という言葉が使われます。信憑性を高めるために使われる言葉ですが、この言葉を信頼しすぎてはいけません。

その代表的なものが「ファスティング」「糖質制限」「ケトジェニック」「チートデイ」。実はリスクが高いものもたくさんあるのですが、注意点やデメリットの説明が十分にないまま紹介されがちなため、多くの誤解を招いています。

例えば、16時間ファスティングは「16時間は断食をして、残りの8時間は細かい食事のルールは気にせず食べる」という方法ですが、「8時間は何を食べてもいい」「好きなだけ食べていい」という誤った解釈で広まっています。

そのため、制限のかかった16時間が終わった途端、「好きなものを食べていいんだ!」とタガが外れて、コントロールが利かないほど暴食をしてしまう、摂食障害(Eating Disorder)、もしくはその一歩手前の段階(Disordered Eating)の副作用が問題になっているのです。

「週に1日は食事のルールを気にせず好きなように食べていい」と制限を緩める期間を設ける「チートデイ」でも同様のことが起きており、インスタグラムで「#チートデイ」とついた160万件以上の投稿を調べた研究では、その半数以上にやけ食い・暴食の傾向のある過激な食生活の写真が確認されました。

糖質制限・ケトジェニック(厳しい糖質制限の一種)も注意点の説明がほとんどされず、誤解の多いダイエットです。

低糖質の食事をすることで、短期的な体重減は報告されています。しかし長期的には、糖の処理能力が低下して、少し食べただけで血糖値が爆上がりしてしまったり、腎臓や肝臓の機能への悪影響が懸念されますが、そのことの説明がされることがほとんどないのです。

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