「社交的なネコ」「人見知りネコ」の違いがでるワケ 専門家に聞く「ネコとの仲を深める方法」
――現在取り組んでいることは?
発達障害のある子どもたちに対する「ネコの介助介入」に関するデータを収集している。オレゴン州立大学にある私たちの施設に子どもたちが飼いネコを連れてきて、ネコのトレーニング方法、ボディランゲージや行動の読み解き方を学ぶ。
こうした活動が、子どもの身体活動や社会的な満足感に対して利点をもたらす可能性があるのかどうか、そして反対にネコにも何らかの利点があるのかどうかを調べている。
例えば、ネコと子どもの間でより深い絆が形成されるのか、社会的な行動や社会的なシグナルを読み取る能力に違いが生じるのか、といったことを調べている。
放置プレイではネコとの絆は深まらない
――あなたにとっての「夢の研究」は?
私たちは飼いネコや保護ネコの社会認知の研究を始めたばかりで、屋外で生活するネコについては、まだ本格的な研究を行っていない。ローマのコロッセオに棲み着いているネコや、私が訪れたことのある日本のネコ島のように、大きな群れで一緒に暮らすネコたちがいる。そういった屋外で暮らすネコたちの社会的知性がどのようなものか興味深く、調べてみたいと考えている。
――飼い主に知っておいてほしいことは?
最近発表した私たちの研究プロジェクトで、人がネコに意識を向けると、ネコもその人といる時間が増えることがわかった。多くの人はネコを飼っても、ただ家に置いておくだけで何もしないことがあまりにも多い。本当に大切なのは、ネコとの絆を探り、ネコが何を好むのか、一緒に何ができるのかを試してみることだ。
(執筆:Emily Anthes記者)
(C)2024 The New York Times
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