任天堂復活のカギは「カルチャー」の変化にあり? 「縦割り構造」が会社にもたらす根深い問題

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

このようにクローズドなコミュニケーションをなくし、すべてオープンにすることで、徹底した情報の透明化と共有を図っているのです。そして、こうしたオープンネスによって情報の格差や閉鎖性のない状態を作ることが、ポストや社歴などによらず誰もが自由にものを言えるフラットな組織づくりにつながります。

たとえば「ちょっと休憩室で一息入れてきます」という先輩のメッセージを読んだ後輩が、「私もご一緒していいですか?」なんてレスを送り、休憩室で自由な議論が起こることもあるかもしれない。まさしく「オープン&フラット」を体現する行動指針がカルチャーとして根付いていき、その結果として、闊達なコミュニケーションによるセレンディピティ、さらには生産性や価値の向上が見込めると僕は考えています。

企業カルチャーを見直すべきタイミングとは

企業の強さの根源はカルチャーにありますが、いったん根付いて一定の効力を発揮してきたカルチャーに固執すると、かえって企業の成長を妨げることになりかねません。体型が変化すると今までピッタリだった洋服が合わなくなるように、今まで根付いてきたカルチャーがフィットしなくなることもあるはずです。

つまり企業のカルチャーは恒久的なものではなく、適時、見直すべきもの。では目指すべきタイミングはいつかといったら、「目指すものが変わったとき」でしょう。

極端な比喩かもしれませんが、いってみれば、今まで草野球で結果を出していた人が一念発起してメジャーリーグを目指すとなれば、当然、やるべきことは大きく変わってくる。同様に、組織の目指すものが変わったら、それを叶えるにふさわしいバリューや行動指針を新たなカルチャーとして根付かせていく必要があるのです。

(構成:福島結実子)

池見 幸浩 grooves(グルーヴス)代表取締役

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

いけみ ゆきひろ / Yukihiro Ikemi

1977年大阪府生まれ。関西外国語大学卒業後、大手通信会社勤務。社長室、会長室、内部監査室長を歴任。資産管理会社勤務を経て、2004年株式会社groovesを設立。2018年3月、マレーシア・クアラルンプールにGrooves Sdn.Bhd.を設立し、海外事業を推進している。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事