任天堂復活のカギは「カルチャー」の変化にあり? 「縦割り構造」が会社にもたらす根深い問題
このようにクローズドなコミュニケーションをなくし、すべてオープンにすることで、徹底した情報の透明化と共有を図っているのです。そして、こうしたオープンネスによって情報の格差や閉鎖性のない状態を作ることが、ポストや社歴などによらず誰もが自由にものを言えるフラットな組織づくりにつながります。
たとえば「ちょっと休憩室で一息入れてきます」という先輩のメッセージを読んだ後輩が、「私もご一緒していいですか?」なんてレスを送り、休憩室で自由な議論が起こることもあるかもしれない。まさしく「オープン&フラット」を体現する行動指針がカルチャーとして根付いていき、その結果として、闊達なコミュニケーションによるセレンディピティ、さらには生産性や価値の向上が見込めると僕は考えています。
企業カルチャーを見直すべきタイミングとは
企業の強さの根源はカルチャーにありますが、いったん根付いて一定の効力を発揮してきたカルチャーに固執すると、かえって企業の成長を妨げることになりかねません。体型が変化すると今までピッタリだった洋服が合わなくなるように、今まで根付いてきたカルチャーがフィットしなくなることもあるはずです。
つまり企業のカルチャーは恒久的なものではなく、適時、見直すべきもの。では目指すべきタイミングはいつかといったら、「目指すものが変わったとき」でしょう。
極端な比喩かもしれませんが、いってみれば、今まで草野球で結果を出していた人が一念発起してメジャーリーグを目指すとなれば、当然、やるべきことは大きく変わってくる。同様に、組織の目指すものが変わったら、それを叶えるにふさわしいバリューや行動指針を新たなカルチャーとして根付かせていく必要があるのです。
(構成:福島結実子)
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