すき家の「ディストピア飯化」が密かに物議のワケ おっさん客がネットで激怒?も全然笑えない理由

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さらに面白いのが、返却口。なんと、ゴミ箱なのだ。一体、誰に何を返却しているのかわからない。

すき家の返却口の写真
返却口の様子(筆者撮影)
すき家の返却口
手が汚れないのはありがたいが、「エコ…ではないよな」という気持ちになる。いや、ハンバーガー系チェーンならこれが普通のはずなのだが…(筆者撮影)

この返却口がさらに近未来的なのは、トレイを近づけると、勝手にゴミ箱が開くこと。片手でゴミが捨てられる(いや、返却か)という、スーパーDX仕様なのである。

こうしたテイクアウト用食器での提供は、全店で行われているわけではない。SNSなどで調べてみると仙台店や、下北沢店、横浜山下店など、いくつかの店で目撃情報がつぶやかれている。

この取り組みに一定の効果があるならば、やがて全店に広がっていくのかもしれない。

非難囂囂の「プラ容器」

実際に店舗に訪れて感じるのは、やはり、どことない味気なさだ。こう、せっかく店内で食べているんだから食器で食べたいじゃない、とちょっと思ってしまう。

実際、私が訪れたすき家神保町店のGoogleレビューやSNSを見ていると、次のような声があった。

「店内で持ち帰り容器? 二度と来ません」
「店内でもすべてプラ容器の提供になっている店舗ははじめてでした。洗い物がなくなり合理的なのかもしれませんが、ひどい扱いだなと思いました。食事における器の重要さを否応なく意識させられます」
「餌を出された気分です。紙の食器で食べるご飯がちっとも美味しく感じられません。すき家、テーブルがある牛丼屋で素敵だと思っていたのに。もう使いません」
「え、、、
すき家、マ、、、?
店内もプラ容器、、、?
もう完全に『食事』ではなく『餌』になったなあ、、、
もう来ないかなあ、すき家、、、」
「久しぶりにすき家に来たけど、器がすべてプラ容器で提供されて、水も紙コップのセルフになってた。器が変わっただけなのに、店で食う温かみみたいなのが全く無くて、すごく侘しい気持ちになるなコレは」

……散々である。

次ページチェーン店は「温かみがない」と批判されてきた
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