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キャリア・教育 #2035年の人間の条件

「AIの存在におびえる人」は自分の価値を再考せよ 「人に必要とされないと嫌」思考がもたらす問題

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  • 暦本 純一 東京大学大学院情報学環教授、ソニーコンピュータサイエンス研究所フェロー・チーフサイエンスオフィサー、ソニーCSL 京都リサーチディレクター、博士(理学)
  • 落合 陽一 メディアアーティスト
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暦本:そもそも「必要」という概念はいつ生まれたんだろう。封建社会では有無をいわさず「おまえは米をつくれ」などと、やるべきことが自動的に決まっていたわけだし。

落合:他人に必要とされるから米をつくっていたわけじゃないですもんね。

必要とされなければ価値がない?

暦本:そう。必要もヘチマもなく、「これがおまえの仕事だ」って生まれたときから決まっていた。

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落合:自由経済が入ってきた江戸末期から明治頃から「必要」といい出したんじゃないですか。

暦本:そうか、近代資本主義社会の概念なのかもしれないね。

封建社会ではすべてが生まれたときからフィックスされているので「必要」という概念はなかったけど、近代的な市民社会になったときに初めて、「自分はAもできるしBもできるけど、どうすべきか」「Bをするためには何が必要なのか」などと考えるようになった。

落合:西洋哲学が本格的に入ってきたのもその頃ですからね。それによって人間中心主義になれば、「必要とされる人間」でなければ価値がないと考えるようになるかもしれない。

だから人間から「必要性」を奪うAIの存在に不安を感じるんでしょう。

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