オペラって何?400年の歴史を5分で解説!前編 「オペラ大図鑑」でたどるオペラの壮大な歴史

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同時に、かつてサミュエル・ジョンソンから「異国的でばかげた芸能」と揶揄されたオペラだが、つねに転向者を迎え入れてきた。この点で、華やかなスターの存在が果たす役割は大きい。たとえマリア・カラスのような超弩級のディーヴァ(オペラ界で卓越した存在の女性歌手)がいなくなっても、スターは生まれ続ける。エリーナ・ガランチャやフアン・ディエゴ・フローレスが看板に名を連ねれば、売り切れは確実だ。

「三大テノール」のようなイベントもまた新たなファンの拡大に成功した。こうしたニーズを満たすため、オペラハウスは改修され、新設されている。オペラ・フェスティヴァルが次々と開催され、広場や公園でスクリーン上映されるライヴ上演に大勢の観客が集まる。誕生から4世紀たった今もオペラの人気は衰えることがない。

オペラの始まり

オペラもまたイタリア・ルネサンスから生まれた果実だ。芸術的な豊かさに満ちたフィレンツェの地にそのルーツがあるのは偶然ではない。16世紀後半、「カメラータ」と称する知識人、音楽家、詩人らによる集まりがここで始まり、古代ギリシア演劇復興を推進した。彼らが思いついたのは、こうした物語を「オペラ・イン・ムージカ」(音楽による作品)として語るということだった。

クラウディオ・モンテヴェルディはオペラの父とされている。1607年、マントヴァでの《オルフェオ》上演において抒情的なドラマで聴衆を魅了し、フィレンツェでの実験をさらに一歩推し進めたからだ。この新たな芸術はすぐにほかの宮廷にも広がり、やがてヴェネツィアに到達した。1637年、ヴェネツィアで世界初の公開のオペラハウス誕生によって、オペラは新たな聴衆を獲得した。17世紀末までには、ヴェネツィアは17のオペラハウスを擁する都市となり、イタリア人のオペラ愛は確固たるものとなった。

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