降水確率50%、傘は持っていく?納得「数学的」解答 「場合分け」と「期待値」で外出前にもう迷わない
最後にケース③については、特に不快になる理由はないので、不快度は「0」としました。整理すると、
となります。
降水確率とかけ合わせて「期待値」を導く
次に、「期待値」という考え方を持ち込みます。降水確率が50%(0.5)の場合、逆に晴れる確率は50%になることに注意すると、「傘を持っていく」と「傘を持っていかない」の期待値は次のようになります。
すなわち、「傘を持っていかない」のほうが不快度は高いということになります。人間は誰しもわざわざ不快になるほうを選んだりはしません。降水確率が50%の日は、傘を持っていく選択が合理的だと説明ができます。
この考え方を使うと、降水確率をPとしたとき、それぞれの期待値は次のように計算できます。
このような期待値で表現される価値観をお持ちの方にとって、傘を持っていくという選択が合理的になるのは、どのような場合でしょうか。傘を持っていくということは、その選択をしたほうが不快は少ないと考えます。すなわち、次の不等式が成り立ちます。
つまりこの人物は、降水確率が30%を超える場合は傘を持っていく判断をするということになります。
お気づきのように、この考え方で得られる結論は「不快度」としてどのような数値を設定するかで決まります。不快度は、何をどれくらい不快に感じるかを直感的かつ曖昧な状態にせず、極めて具体的な言語に変換した結果です。つまりその人物の感覚が数値化されているものと言えます。
よろしければあなたも同じように試してみてください。あなたは降水確率が何%以上なら傘を持っていく判断をする人物でしょうか。
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