日本の観光を潤すのは、「爆買い」だけなのか 優良リピート客が「疎外感」を抱いていないか

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中国人の「爆買い」は、確かに迫力がありますが……(写真:AP / アフロ)

中国人による爆買いに関する一連の報道について、いささか違和感を覚える部分がある。それは、台湾や香港から訪れた観光客が、あたかも「存在しない」かのように扱われているところだ。

中国人の爆買いは、確かに都市部の小売店やホテルなどにとっては非常に明るいニュースだ。買い物という身近な行為であるため、関心が強いのは当然である。メディアは、爆買い現象に沿うようなニュースを集めるため、デパートや家電量販店、ドラッグストア、ホテルなどに対し、「中国人の買い物客は多いですか」「何を買うのですか」というワンパターンの質問を行い、答える側もメディアが期待するような回答をする。

その結果、金太郎飴のような爆買い報道が展開され、昨年末から現在に至るまで、驚くほど大量のニュースがテレビ、新聞、雑誌に流れている。

「日本観光を支える存在」を考慮に入れているか

爆買いという名称は非常にキャッチーであるし、メディアの論理からすると「絵になる」話なので、ニュースとして扱われる分には何ら異存はない。しかし一方で、果たしてその爆買い報道がどこまでバランスの取れたもので、ほかの国々の観光客、特に中国人と見分けがつかない台湾人や香港人の観光客を考慮に入れたものかという点には、疑問符をつけたい。

近年、日本観光を支えてきてくれた外国人観光客は、台湾、香港、韓国などの人々であり、それを無視した形での爆買いの紹介はバランスを失しているし、正確に現状を伝えているとも言えないだろう。

この問題を強く実感したのは、先日、沖縄に行ったときのことだ。

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