(第10回)悪化する雇用状況 若年層は失業率1割

(第10回)悪化する雇用状況 若年層は失業率1割

日本の失業率は、リーマンショックによる経済危機によって5・5%にまで上昇したが、その後改善して2011年6月には4・5%にまで低下した(グラフ)。これは11年5月のアメリカの失業率(季節調整済み)が9・1%であるのと比べると、かなり低い。

しかし、だからといって日本の失業問題がアメリカより深刻でないとか、東日本大震災が日本の雇用問題を悪化させなかったとは、決していえない。公表されている失業率が低い背景には、次のようないくつかの事情がある。

第一に、雇用に関する統計は、震災の影響で岩手、宮城、福島の3県での調査が困難となったため、3月分から3県を除いて公表している。雇用情勢の実態は、公表値よりも悪化している可能性が高い。

第二に、雇用調整助成金によってかなりの数の潜在的失業者が企業に滞留している。後で述べるように、4月現在での対象者は、約166万人だ。

第三に、生活保護対象者(受給者)が増えている。3月末の全国の生活保護受給者は202万人だ。

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