(第9回)製造業の海外移転で300万人の雇用減

(第9回)製造業の海外移転で300万人の雇用減

製造業の海外移転は、国内の雇用にどのような影響を与えるだろうか?そして、それに対していかなる政策が必要だろうか?

この問題を考えるために、1970年代末以降の鉱工業生産指数と製造業の雇用者数の推移を見よう(グラフ)。当然のことではあるが、生産と雇用は密接に相関していることがわかる。

 

 

80年代までは、生産が増加し、それに伴って雇用も増加した。ところが、生産は91年にピークに達した後、92年からは下落を始めた。それ以降は、上下動のサイクルを繰り返すのみで、80年代までのように傾向的に増加することはなくなった。これは、新興国が工業化し、日本の製造業の強力な競争相手として立ち現われたためだ。製造業の雇用は92年に1382万人でピークに達した後、傾向的な減少過程に入った。

2002年前後からは、外需依存の経済成長が実現し、鉱工業生産指数は増加傾向に転じた。これに伴い、製造業の雇用も、長期的な減少過程の中で06~07年頃は例外的に増加した。しかし、経済危機によって生産は大きく落ち込み、東日本大震災によって再び落ち込んでいる。

以上のような生産の変動と雇用の変動の関係を、いま少し詳細に見てみよう。

 

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