悪意ゼロの「老害」と上手につきあう2つのコツ お互いに歩み寄れる「妥協点」は必ずあるはず
「ついつい『いや』と答えることがある」「気がつくと自分の話をしている」「いつの間にか大声になっていることがある」。どれかに心当たりがあるあなたは、立派な「老害」予備軍かもしれません。ですが、そうした「老害の人」が招くトラブルの多くは、けっして悪意から生まれてくるわけではないと、医学博士で医師の平松類氏はいいます。
※本稿は平松氏の著書『「老害の人」にならないコツ』から、一部を抜粋・編集してお届けします。
見当違いのアドバイスはかえって迷惑
私は高齢者に関する情報を得るために、チャンスがあれば性別や年代を問わず、いろいろな人から話を聞くようにしているのですが、先日は、とあるご縁で知り合った20代男性のNさんから、次のようなエピソードを聞かされました。
Nさんは1カ月ほど前から、家の近くにあるジムに通い始めました。
ジム初心者ながら、事前にネットでトレーニングの基礎知識を学び、別のジムでインストラクターをやっている大学時代の友人からアドバイスをもらい、万全の態勢を整えていました。
数回利用して、自分のペースをつかめてきたし、少しずつトレーニングの効果を実感できるようにもなったそうです。そんなある日のこと。常連さんたちからOさんと呼ばれている高齢男性が、Nさんに話しかけてきました。
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