悪意ゼロの「老害」と上手につきあう2つのコツ お互いに歩み寄れる「妥協点」は必ずあるはず

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その大前提を念頭に置いたうえで、私は2つの対応策をご提案します。

まずは、周囲からの信頼が厚く、なおかつ発信力のあるキャラクターになること、もしくはそう思われるようにすること。これを目指してください。相手の老害力をダウンさせる効果があります。

会社で一定以上の役職に就いている人などは、同じ組織内で自分の悪い噂が流れることをとかく嫌います。信頼度も発信力も高い部下への接し方を誤り、ハラスメントがあったなどという話を広められたら、たまったものではありません。

そんなキャラと認識させることができたら、おそらく向こう(上司)のほうが距離を置いてくるはずです。飲みにも誘ってこなくなるでしょう。

酔っ払いの「武勇伝」も受け入れてみる

続いておすすめするのは、いっそのこと面倒な相手の懐に入ってしまうという方法です。

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その相手が自分の敵になり得るのなら話は変わってきますが、感覚のズレがあるだけで、全力で味方になってくれようとしているわけですからね。

その善意を全身全霊で受け入れて、仲良くなりすぎるくらいの関係を築くのも悪くはないでしょう。喧嘩をしたり、敵対したりするよりははるかにましです。

とことん聞き役に徹し、酔っぱらって同じ"武勇伝"が飛び出しても「それ、前にも聞きました」とは言わず、相手が違うと思うことを口にしても反論はせず、気持ちよくしゃべってもらいましょう。

「そのスタンスでいく」と決めたら意外にストレスは溜まらないものですし、相手の意外ないい面が新たに見えてくるかもしれません。"平和外交"で「壁」をなくすことができれば、まさに願ったり叶ったりではないでしょうか。

平松 類 眼科医/医学博士

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ひらまつ るい / Rui Hiramatsu

愛知県田原市生まれ。昭和大学医学部卒業。現在、昭和大学兼任講師、彩の国東大宮メディカルセンター眼科部長、三友堂病院非常勤医師・眼科専門医・緑内障手術機器トラベクトーム指導医として勤務している。延べ10万人以上の老人と接してきており、老人患者が多い病院の眼科医として勤務してきたことから、老人の症状や悩みに精通している。医療コミュニケーションの研究にも従事し、シニア世代の新しい生き方を提唱する新老人の会の会員でもある。専門知識がなくてもわかる歯切れのよい解説が好評で、連日メディアの出演が絶えない。

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