ホテルメッツ、宿泊者も気づかぬ「超地道な改善」 快適を極める「引き算」の妙、3つの点から探る

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創業から今年で30年を迎えるホテルメッツ。最後にこれからについて尋ねると、「これまで同様、お客様の声をしっかり聞いて、変えるべきもの、変えないものを精査していきたいですね」と堀田氏は背筋を伸ばした。

それでも「駅近を知ってもらえれば十分」

しかし、ゲストに対して伝えたいことを聞くと、「とにかく、ホテルメッツは駅近というところがわかってもらえたらいいです」と控えめな答えが返ってきた。

目に見えにくい快適を最重要視するホテルメッツの姿勢。「清潔感があった」というクチコミは、それが氷山の一角として表出したものだった。そして、それらの根底にあるのは、安心安全だ。

ホテルメッツに寄せられる声には、「なんだか居心地が良くて、また使いたいと思った」「何も不満を感じない、いいホテルだった」といった声も多い。消極的な褒め言葉だが、それこそが快適に過ごせた証拠ではないだろうか。

田んぼをイメージしたスクエア枠がさりげなく取り入れられた『JR東日本ホテルメッツ五反田』のプレミアムツイン
田んぼをイメージしたスクエア枠がさりげなく取り入れられた『JR東日本ホテルメッツ五反田』のプレミアムツイン(写真:ホテルメッツ提供)

 取材の最後に堀田氏は「ホテルメッツのブランドコンセプトについて、表立ってお話しする機会がなかったのでうれしかった。ありがとうございます」と謝辞を述べた。この謙虚な言葉に、ホテルメッツの見えざる魅力が凝縮されている。

『JR東日本ホテルメッツ武蔵境』客室からのトレインビュー
『JR東日本ホテルメッツ武蔵境』客室からのトレインビュー(写真:ホテルメッツ提供)
笹間 聖子 フリーライター・編集者

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ささま・せいこ / Seiko Sasama

フリーライター、時々編集者。おもなジャンルはホテルビジネス、幼児教育、企業ストーリー。編集プロダクション2社を経て2019年に独立。ホテル業界専門誌で16年間執筆を続けており、ホテルと経営者の取材経験多数。「週刊ホテルレストラン」「ダイヤモンド・チェーンストアオンライン」「FQ Kids」などで執筆。企業のnote発信サポーター、ブックライターとしても活動。大阪在住。

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