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女性が犠牲となる地方創生「福井モデル」の限界 共働き比率が高く自治体の模範とされてきたが…

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恐竜のモニュメントが設置されている福井駅前
新幹線が開通した福井駅前(写真:編集部撮影)

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地方創生が叫ばれて10年。実現できたという自治体はそう多くない。では、政府が流し込んだ膨大な「地方創生マネー」はどこへ溶けていったのか。『週刊東洋経済』5月11日号の第1特集は「喰われる自治体」だ。
週刊東洋経済 2024年5/11号(喰われる自治体)[雑誌]
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地方創生の要となる一億総活躍と少子化対策。政府が2つの看板を掲げる前から両者を実現させてきた自治体がある。15〜64歳の女性の有業率全国1位を誇るうえ、合計特殊出生率もつねに上位の福井県だ。「福井モデル」と称賛され、地方創生の模範とされてきた。

女性たちが仕事と子育てを両立できる背景の1つに、3世代同居・近居の多さがある。福井県の3世代同居率は11%と全国2位。車で30分以内の近居を含めると約6割の家庭が親世代と同居、または近居で暮らしている。

県内で働きながら子育てをする複数の女性に話を聞くと、同居や近くに住む母たちの存在が育児の支えになっていることがわかる。例えば、歯科衛生士の女性(30)は「2世帯住宅で暮らす夫の母に保育園の送迎を手伝ってもらっている。両親がいなければ子育ては難しいと思う」と話す。

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