いよいよ夏本番、気温がぐんぐん上昇中ですね。この季節になると、デオドラント製品のテレビCMや電車内広告が目立ってきます。女性ターゲットの製品はこれまでも多く開発されてきましたが、近年、男性向けの製品がかなり増えてきました。
皆さんは「スメハラ」という言葉をご存知ですか? スメハラとは「スメルハラスメント」の略で、文字通り「ニオイ」によって周囲に不快な思いをさせてしまうことを指します。ハラスメントとはいえ、直接本人に注意しにくいため、対策に悩む企業が多いようです。
特に夏場は、この問題が深刻化します。真昼の炎天下、営業などで外回りをしていると、ワイシャツから上着まで汗だくになってしまい、辛い思いをすることが増えますよね……。ただ、辛いのは自分だけではないかもしれません。気づかぬ間に、周りに迷惑なほど体臭を充満させていることがあるのです。
「スメハラ」が退職理由に……
「多少クサイくらいで……」と侮ってはいけません。なんと今や、女性社員の退職理由のひとつに「スメハラ」が挙がってしまうほど深刻な問題になっているのです。社員教育の一環でデオドラントセミナーを実施するなど、独自の対応に乗り出す企業も増えているようです。
本来、日本人は欧米人に比べると、男性も女性も体臭を問題視されることが少なく、体臭を隠すためにしっかり香水をつける文化もありませんでした。しかし近年、ファストフードの一般化などで食事内容が欧米人とほぼ同じになり、体臭の原因になる「ジアセチル」という成分が発生しやすくなっているのです。
最近ではこのニオイを「ミドル脂臭」と呼ぶ向きもあり、特に30~40代の働き盛りの男性に多いとのこと。皮膚表面から分泌された皮脂から発生するブドウ球菌が出所のようで、50代以降に特有の「加齢臭」の約100倍拡散しやすいという性質を持っているのです。
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