ただ、キャブオーバー型と同じく背の高い荷物(地面から積載物の上部まで3.8mが基本制限で、軽トラックは2.5m)が積載できるなど使い勝手に優れるし、後部座席があるモデルなら乗車人数(トライトンの乗車定員は5名)も確保できる。そうしたことから北米をはじめ、アジア各国や中南米、中東、アフリカ、オーストラリアなどでは根強い人気を誇る。
三菱自動車では、1978年に1t積みクラスのピックアップトラックとして「フォルテ」を発売。2023年までの45年の間に約150カ国で約570万台を販売してきた。今回試乗した「トライトン」はそのフォルテをルーツにもつ最新モデルで、同じく1t積みクラスのピックアップトラックに属する。
三菱の新型トライトン試乗レポート
試乗の舞台として2ステージ用意された。静岡県にある富士山麓の本格的なオフロードコースと、その周辺の一般道路だ。まずはオフロードコースに入り、本格的な悪路での走破性能を確認した。オフロードコースは最大斜度35度の険しいコースで、凸凹路面、すり鉢状の急斜面、ゴロゴロとした岩場やモーグル路面など多岐にわたる。
トライトンには三菱の誇るクロスカントリーSUV「パジェロ」譲りの高い悪路走破性能が与えられた。対角のタイヤが浮いてしまうような路面でもしっかりとした剛性を保つラダーフレームに始まり、取り付け剛性が高くストロークの長い前後サスペンション、そして低速域から十分なトルクを発生するディーゼルエンジンがそれを支える。
25度以上の斜度が約400m続くヒルクライム路では、4つある4WDシステム「スーパーセレクト4WD-Ⅱ」から、4輪駆動でセンターデフがフリーの状態になるフルタイム4WDの「4H」モードを選び、7つあるドライブモードでは砂砂利は未舗装路に適した「グラベル」モードを選択。日常使いできる4WDモードだ。斜面手前の平坦路で一旦停止してからじんわりとアクセルを踏み込んでいく。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら