2024年4月1日から法で定められた「自動車運転の業務」に制限が加わった。時間外労働の上限規制が2019年からの猶予期間を経て施行され、年間の上限が960時間に制限された。これが労働時間の短縮によって輸送能力が低下し、荷物が運べなくなる可能性を懸念した「物流業2024年問題」の発端となる。
物流業界では、現職ドライバーの高齢化も進行する。肉体的にきつく、運転業務などの精神的な疲労度合いも高いが、給与水準はここ30年間、減少の一途である。こうした状況に対し事業者は、労働環境を見直して従業員の負担を軽減したり、荷主にかけ合って運賃の値上げをお願いしたりして、業界全体の課題に対し前向きに取り組んでいる。
しかし、慢性的なドライバー不足は解消されていない。その理由のひとつに、二輪や第二種、けん引などを除いて6つに区分けされる複雑な運転免許制度とも関係する。2007年から段階的に進む法改正によって、普通免許で運転できる車両(主に物流業ではトラック)が大きく制限されたからだ。
普通免許で運転できるいすゞ「エルフミオ」
2024年7月、いすゞ自動車本社(横浜)で開催された「エルフミオ商品説明会」の場で、いすゞ執行役員SVP商品統括CE開発部門VPである上田 謙さんは、「今回発売するエルフミオは、普通免許、しかもAT限定の条件があっても運転できます。つまり、だれでも乗れる小型トラックです」と伝えた。
上田さんは続けて、「1.9Lターボディーゼル+6速ATによるトルクフルな走り、スムースな加速、そしてクラストップの燃費性能によって人や積荷、環境にやさしい小型トラックです」と、運転のしやすさ、扱いやすさについて語った。
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