いすゞ「エルフミオ」物流業界の救世主になるか 普通免許、AT限定で乗れるトラックの必要性

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ボディサイズは全長4690mm、全幅1695mm、全高1960mmと4ナンバーサイズで、ホイールベースは2500㎜。最小回転半径は4.4mと軽自動車のスズキ「アルト」と同じ値。この4.4mの実現には相当なこだわりがあったという。当初4.4m以上の値で販売する予定だったが、「少しでも取りまわしを良くしよう!」という一心から設計の80%以上が完了した時点で立ち止まり、再設計を行った。

今回の試乗では狭い道にも入ってみたが、タイヤの切れ角が大きくフロントのオーバーハングが短いため鼻先はどこでも入っていく。これは運転経験の少ないドライバーにとっても安心材料になる。とはいえ、車体後部には荷台が伸びているので、慣れるまでは狭い場所での取りまわしに注意が必要だ。

トラックとしては乗降性の良さも魅力的

エルフミオの運転席まわり
エルフミオの運転席まわり(筆者撮影)

さっそく運転席に乗り込む。兄貴分の小型トラック「エルフ」よりもタイヤサイズを小径化したことでシート座面のヒップポイントが低くなり乗り込みやすい。乗用車のようにヒョイとはいかないが、一般的な小型トラックよりも低いため苦にならない。これは降りるときも同じで、たとえば滑りやすい路面での降車時は地面が近いと心理的な安心感へとつながる。

しっかりと腰をおろし適正なドライビングポジション(筆者の身長は170cm/67kg)をとる。シートバックはバケット形状で肋骨を中心にやさしく包まれ心地良い。メーター中央部には7.0インチの液晶ディスプレイが配置され、左にタコメーター、右にスピードメーターが備わる。この液晶ディスプレイには燃費数値などのほか、車間距離警報などの制御内容が表示される。乗用車に近い小径のステアリングには左右対称の物理スイッチ(左がセンター画面/オーディオ類、右に車間距離警報の車間調整類)が並ぶ。

エルフミオのシートまわり
エルフミオのシートまわり(筆者撮影)

ステアリングと身体の位置関係もベストに近い。身体のほぼ中央にステアリングのセンターが重なるからだ。乗用車では当たり前の設計思想だが、エルフミオ(とエルフ)では見事にそれを達成。さらに吊り下げ式のペダル配置も適正だった。

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