制動力にも余裕がある。限られた条件下での試乗だったので絶対的な制動能力は体感できなかったが、エルフミオシリーズの最大積載量である1.35t積載でも十分な制動力があると、開発を担当した技術者は答えた。
とくに良かったのは、日常領域で多用する60km/h以下での制動力調整だ。細やかな踏力コントロールを受け付けてくれるから、不意に制動力が立ち上がるカックンブレーキになりにくい。
さまざまなバリエーションも用意
エルフミオでは、絶対的な積載量よりも乗車人数や快適性にこだわるユーザーのために、多人数乗車ができる「ダブルキャブ」(最大定員6名)や、運転席と助手席の後に300mmのスペースを確保した「スペースキャブ」をラインナップする。
エルフミオの販売は好調で、発表から約4カ月となる2024年11月末現在で1500台以上を受注。内訳は、大手事業者のリピートユーザーが約700台、新規が約100台。一般事業者/個人事業主が約550台/約150台という。
Webサイト「ELFmioストア」専売モデルもある。専用メンテナンスリースプランの「G.O.A.T.プラン」では月額メンテナンスリース料がずっと定額で、最長9年間のリースが組める。9年間の長期自動車保険も用意した。
さらにエルフミオには、「エルフミオEV」としてBEVもラインナップする。エルフミオと同じ車両総重量3.5t未満で最大積載量は1050kg(エルフミオ比▲300kg)、二次バッテリー容量40kWh、AER(一充電あたりの走行可能距離)はWLTC値で115km。販売を開始した2024年1月から7月末の時点で数十台の受注がある(いすゞ広報部)という。
2024年11月、いすゞは一般ユーザー向けとして「Travio」を発表した。キャンピングカーのベースシャーシとなるべく、キャブチルトせずにメンテナンスができる専用シャーシを採用するエルフミオだ。こちらについては筆者のYouTubeチャンネル「西村直人の『乗り物見聞録』」でご確認いただきたい。
運輸や物流業に従事するドライバーの裾野を増やし、社会に貢献することを目指したエルフミオとのふれあいはじつに実りあるものだった。
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