日産ゴーン社長の「10億円報酬」は妥当なのか

役員報酬はまだまだ増える余地あり

自身を除いた日産の役員報酬では、グローバルに展開する製造業の平均よりも低いとも説明。「他の自動車メーカーはこの差をついて、当社の経営陣から主要なメンバーを採用しようとしている。役員報酬で相当の投資をしなければ、優秀な人材を確保できない」と、理解を求めた。

実際、昨年は日産でナンバー2格を構成していたアンディ・パーマーCPLO(チーフ・プランニング・オフィサー)が英国の高級自動車メーカー、アストンマーチ ンのトップに転身するなど、幹部人材の流出が目立った。一方、最近では元トヨタ幹部を副社長に引き入れる人事を発表するなど、有力人材の獲得にアグレッシブな動きも見せている。

役員報酬はさらに拡大余地

ゴーン社長は冒頭、株主総会は1時間50分をメドに終了することを宣言。こうしたことが言えるのも、好業績ゆえか。

日産はリーマンショック直前である2008年6月の株主総会で、役員報酬総額を29億9000万円以下とすることが承認されている。2014年度の総額は14億6000万円であり、ゴーン社長をはじめ役員の報酬はまだまだ増える余地があるわけだ。 

役員報酬に対する質問のほかに、ある株主からは2014年度に販売台数が13.3%減少し、ダイハツに抜かされてシェアを4位から5位に下げた日本市場について、「久しく新車がない。日産は日本を見捨てたのか」と厳しい質問も出た。すると、今年度から国内事業を担当する星野朝子専務執行役員がゴーン社長に呼ばれて登壇し、「日産が持つ高い技術力を多くの車に搭載していくことに集中して取り組んでいる。新車が出る来年までに販売ネットワークへの投資も完了する」と挽回に向けた意気込みを語った。

同社が得意としながらも、普及が遅れているとされる電気自動車(EV)についても質問が出た。これにはゴーン社長が、「EVにこだわり、国内外でリーダーの座を維持していく。ただ、燃料電池車にまったく手をつけないわけではない。他の技術も開発していく」と答えた。

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