リモート会議を上司の「独り相撲」にしない工夫 心理的安全性を高めるためにできることとは

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そして、チャットやリアクションをしてくれた相手に対して「Xさんコメントありがとうございます!」と名前を呼んで感謝を伝えるのもおすすめです。

人は、自分の名前を呼ばれるだけでも「認知された」「承認された」という感情が芽吹くので、参加者との心理的なつながりを生むことができます。

ほかにも、トークに意図的な「間」を空けるのも有効でしょう。

話者が一方的に早口で伝えようとすると、参加者が話についてこられなくなりがちです。それでは、内容に不明点があっても解消できないまま議論が展開し、心理的不安が増していきます。

特に、重要なメッセージを伝える際には、意識的に「間」を空けることで参加者の注目を集めましょう。

さらに、このとき「問いかけ」をすると、参加者が自分の頭で考えようとするため、理解をより促すことができます。

「問いかけ」によって参加者とキャッチボールをすることで、話者自身の不安解消と、参加者の理解促進を実現しましょう。

例えば、以下のように問いかけてみてください。

チームメンバーに新しい提案をする場合
×上司「ぜひ、このプランをやろう!」
〇上司「このプランをやってみるのはどうかな?」(間を空ける)
 部下「良いプランだと思いました!やってみたいです!」
グラフに注目してほしい箇所がある場合
×上司「このグラフ、2段階目で急激に数値が下がっているね」
〇上司「このグラフを見て、何か気づくことはないかな?」(間を空ける)
 部下「急に数値が下がっているところがありますね」

このように、一方的に話すのではなく、問いかけることで参加者の意識を任意の箇所に集めることができます。

ほかにも、「問いかけ」には以下のようなメリットがあります。

■ 参加者に「自分で考えた答え」という意識を与える、また、それにより行動に移しやすくなる
■ 話者と参加者、双方で「答えを共創する」という意識を与える
■ 参加者を「受動モード」から「能動モード」に変えることができる

「問いかけ」を駆使して、心理的安全性を損ねる話者の「独り相撲」から脱却し、参加者の意欲と行動を喚起してみましょう。

リモート会議こそ「余白」をつくる

リモート会議では、「創発」の機会が生まれにくいと考えられます。

創発とは組織論やナレッジマネジメントの分野で、組織のメンバー間の発想や能力をかけあわせて、予想もつかない新たな成果を生み出すことを意味します。

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