「黄色いグルメガイド」ゴ・エ・ミヨが目指すもの 47都道府県を網羅するレストランガイド本

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「震災があって、楽しみにしていたこの授賞式に出席するか、ぎりぎりまで悩みましたが、自分が前を向いて一歩踏み出すことで能登の経済が上向く雰囲気になってほしくて出席を決めました。

自分が一本杉通り復興の旗振り役にならないといけないと思っているし、賞をいただいて、一本杉通りで復活するという強い覚悟を持っている自分の姿を見せることでみんなを元気づけたい。

若い人も年配の人も生産者も料理人も、地域ぐるみ、『チーム能登』で復活するという思いでやっていきたいと思っています」(川嶋さん)

三重県志摩市の志摩観光ホテル「ラ・メール」の樋口宏江さんには、「トランスミッション賞」が贈られた。

「トランスミッション賞」は、培ってきた知識と技術を、時に国を超え、世代を超えてトランスミッションする(=伝える)ことに多大な貢献が認められた料理人に贈られる。

樋口さんは、開業70年を超えるリゾートホテル「志摩観光ホテル」の総料理長でもあり、2016年には「G7 伊勢志摩サミット」のワーキング・ディナーを担当した。

樋口宏江さん
「トランスミッション賞」を受賞した樋口宏江さん(写真:筆者撮影)

「先々代(第5代総料理長・高橋忠之氏)の時から、アワビや伊勢海老をはじめとする伊勢志摩の素晴らしい食材を使ったフランス料理を『海の幸フランス料理』として発信してきました。その料理哲学をあとの世代にもつなげることが私の役目だと思います。

女性の料理人はまだ多くないのですが、出産・育児に限らず、不意な出来事で一時的に職場を離れなければならないのは女性だけとは限りません。そういう意味でも、女性をはじめ誰もが働きやすい制度作りに取り組むことも必要だと思っています」(樋口さん)

生産者たちも壇上に上がった授賞式

レストランの存在が、土地に人を呼び込む、いわゆるフードツーリズムの重要な要素として改めて注目されている。

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