1日2本のバナナが「春バテ対策」に有効なワケ 寒暖差が7℃以上あると、自律神経が乱れる

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また、うれしいことに、自律神経が活性化する効果も見られました。

ただ、2本と聞くと、そんなにバナナだけ食べられないという方もいるかもしれません。

そこで、おすすめしたいのが、「クラッシュバナナ」です。

クラッシュバナナ(画像:『お医者さんがすすめるバナナの「朝食化」ダイエット』より)

バナナ2本と、白みそとレモン汁を大さじ1、口が閉じられるフリーザーパックなどの保存袋に入れ、それをつぶしてください。白みそには、ヨーグルトと同じくらいの乳酸菌が含まれているため、腸内環境を整える効果がありますし、ストレスを軽減してくれるGABAも入っているので、自律神経をより整える効果も期待できます。何より潰してまとめると握りこぶし大くらいの大きさになるので、2本をペロリと食べることができます。

細かく切ったチーズとナッツを和えたり、ブルーベリーを一緒に潰してみたりと、味変も簡単にできるので、飽きにくいという利点もあります。

バナナの選び方で効果が変わる

また、選ぶバナナにもちょっとしたコツがあります。それは、青みがなく全身が黄色のバナナではなく、なるべく茎と先端部分にまだ青み(緑色)が見られるグリーンチップバナナと呼ばれているあまり熟成していないバナナを選ぶことです。

グリーンチップバナナ(画像:『お医者さんがすすめるバナナの「朝食化」ダイエット』より)

成熟していくうちに、バナナに含まれるでんぷんが分解されて糖化していくので甘さが増していき、逆に腸内環境を整えるレジスタントスターチの含有量は減っていくといわれています。

ですから、春バテ対策で自律神経を整える目的であれば、グリーンチップバナナがおすすめになります。

春先は、年度末や新年度の準備などで忙しくしている方も少なくないのではないでしょうか。朝食にクラッシュバナナが、「春バテ」なんてかかっていられない、そんな皆さまのお役に立てば幸いです。

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小林 弘幸 順天堂大学医学部教授、日本スポーツ協会公認スポーツドクター

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こばやし ひろゆき / Hiroyuki Kobayashi

1960年、埼玉県生まれ。87年、順天堂大学医学部卒業。92年、同大学大学院医学研究科修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科での勤務を経て、順天堂大学小児外科講師・助教授を歴任する。自律神経研究の第一人者として、プロスポーツ選手、アーティスト、文化人へのコンディショニング、パフォーマンス向上指導に関わる。『医者が考案した「長生きみそ汁」』、『結局、自律神経がすべて解決してくれる』(アスコム刊)などの著書のほか、「世界一受けたい授業」(日本テレビ)や「中居正広の金曜日のスマイルたちへ」(TBSテレビ)などメディア出演も多数。

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