「もうトラックは降りる」運転手たちが語る辛さ 「2024年問題」対策への現場の強烈な違和感

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政府が発表したトラックドライバーが強いられる荷待ち時間の平均は1.5時間。しかし、現場に言わせれば「1.5時間は優秀」「半日待たされるとかザラ」で、筆者がこれまで取材してきた中で最も長いケースは、21時間半だ。現在、多くの現場でこの荷待ち料が発生していない。

そんな現状とは裏腹に、去年発表されたアンケートでは施行まで1年というタイミングになっても、自社に来ているトラックがどのくらい荷待ちをしているか把握している荷主の割合は、発荷主で16.7%、着荷主になると12.7%にしか達していない 。

苦行に近い「待たせ方」の大問題

現在、国はこの荷待ちの時間を短くすべくようやく動き始め、改善しない一定規模以上の荷主に対して最大100万円の罰金を科すなどの方針を打ち出した。しかし、現場においてこの「荷待ち時間の“長さ”」以上に改善すべきだと強く思うのは、その“待たせ方”だ。

ドライバーはその多くの荷待ち現場において待機所も用意されず、「呼ばれたらすぐに入れるところで待っているように」と指示される。

呼ばれてすぐに入庫できる場所は、もはや路上しかない。前のトラックが進めば自分も詰めなければならず、仮眠を取って待機していることもできないうえ、路上には当然トイレもない。そのため、トイレに行く回数を減らすべく、摂取する水分を減らすドライバーもいる。

真夏でも「近所迷惑になる」「排ガスを抑えるように」とアイドリングストップさせられるドライバーのなかには、暑さに耐えかねてクルマの下にもぐって待機する人までいる。

実質的に「路上駐車」を強要されるにもかかわらず、駐車違反で取り締まられるのも、「マナーが悪い」と後ろ指を指されるのもトラックドライバーなのだ。

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