「心身に巣食う闇」を追い払うメンタル安定法 「死病」という絶望から立ち直った哲人の教え

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“いい言葉に動かされるならいいんですよ。けれども、消極的な言葉に動かされたら元気がなくなっちまう。燃えようとする火に水をぶっかけるのと同じ結果がきちまうんです。
“よっぽど好きな人から言われるのならともかく、知らない人に言われて、言うとおりにする人は、ばか以上のお人好しですよ。”

自分の幸せは自分で決める、そう心に決めて、ネガティブな考えにとらわれないようにしましょう。失敗したと思ったら、またやり直せばいいのですから

自分の幸せを後回しにしないで

最後にご紹介したいのが、毎日忙しくされている方にこそ届いてほしい言葉です。

“自分の命は自分のものなんだからね。
人が何と言おうと、自分を正しく守るのは自分である以上は、自分をしっかり守りなさい。”

世の中で起こるありとあらゆる出来事は、偶然ではなく必然からなるもの。あなたに関係することであれば、起こる可能性を把握しているいないにかかわらず、それはすべて自己責任、とも言えます。

不条理に感じることも、不可抗力によって起こったと思えることも、自分ごととして受け入れるしかありません。

もちろんこれは、幸福に関しても同じことが言えます。

“やれ運命がつまらないの、人生がつまらないのって人は、その考え方がつまらないんです。いいですか、幸福も健康も成功も、ほかにあるんじゃないですぜ。あなた方自身のなかにあるんだぜ。”
“幸福や幸運は、積極的な心もちの人が好きなんですよ”

この言葉からもわかるように、幸福は、待っていて訪れるものではなく、自分の信念と価値観に則って生きる中で、自らたぐり寄せ、感じるものなのでしょう。

またうっかり、自分を後回しにするところだった
『またうっかり、自分を後回しにするところだった』(アスコム)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

逆に言えば、どこまでも自分の感覚を信じること。他の誰かが「いい」と言うものだって、あなたが「いい」と思えなければ、気にしなくていいのです

あなたの命はあなたのものです。いつも心をきれいな状態に保ち、大切に守って、よりよく生きられる状態に自ら導くことを意識していきましょう。

時代を経ても私たちの心に届き、勇気を与えてくれる中村天風の言葉たち。ぜひ今こそ、自分を労わることを忘れがちな人に寄り添い、鼓舞してくれるメッセージに触れてみてください。

中村 天風 哲人(語録)

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なかむら てんぷう / Tenpu Nakamura

東京都王子で生まれる。本名は三郎。やんちゃな幼少期を過ごし、20代半ばに日露戦争の軍事スパイとして満州に赴任する。30歳のとき、当時「死病」だった肺結核を発病。「座して死を待つよりも」と欧米の哲学者たちを訪ね歩く。しかし望む答えを得られず、失意の帰路、吐血したカイロのホテルで「ヨガの聖者」カリアッパ師と出会う。そのままヒマラヤの麓まで行き、数年間の指導を受けて病を克服。日本人最初のヨガ直伝者といわれる。帰国後、1919年より講演活動を開始。波乱の半生から得た教えと独特な語り口で、多くの人を勇気づけ魅了する。その教えは「天風哲学」として皇族や政財界の重鎮、海外にまで影響を与えた。1968年逝去、享年92。

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