残念すぎる社長の「トラブルから逃げ出す」醜態 「現場でうまくやっておけ」で社員の心が離れる

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そうではなく、トップ自らAさんのもとに出向いて「わが社はこの機会にどうしてもハンコをなくしたいのです。どうかご理解ください」と、頭を下げたらどうでしょうか

目的は「改革への安心感」を与えること

その目的は、対峙している取引先を納得させることではありません。まして「やっている感」のための芝居でもありません。

あなたが得意先に「時短させてほしい」と頭を下げる背中を見て、「時短でトラブルが起きても、会社は(これまでと違って)ハシゴを外さない」という安心感をもってもらうためです。

それどころか「これは、むしろ、改革に協力しないとまずい」という気持ちになってもらうことこそが肝要です。得意先のAさんは最後までハンコをなくしてくれないかもしれませんが、それ以上の価値が社内に生まれます

トップの振る舞いによって醸成された「少なくとも、この時短改革には、乗っかっても安全だし、乗っかっておかないと危ない」という認識が広がること。

それこそが、永久凍土のようにカチコチに凝り固まった古き「文化」を、少しずつ雪解けさせる力になるでしょう。

書籍『鬼時短』に掲載した【23の「やること」と58の「チェックポイント」リスト】はこちらからダウンロードできます
小柳 はじめ Augmentation Bridge(AB社)代表、元電通「労働環境改革本部」室長

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こやなぎ はじめ / Hajime Koyanagi

1965年生まれ、東京大学法学部卒業。

1988年電通入社。電通勤務の最後、2016年から18年まで、社長特命により電通自身の「労働環境改革」にたずさわる。全社の労働時間の大幅短縮を達成し、残業時間を60%削減した。削減時間は全社で1カ月当たり10万時間超に及ぶ。

2019年、53歳で電通を早期退職し独立。AB社代表として、数多くの企業に時短・業務改革の支援を続けている。

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