社員の意識の低さを嘆く「残念な経営者」への直言 まず「会社が社員に強いているムダ」をなくそう
「電通の労働環境改革を、最優先事項として全力でやる。小柳、きみも手伝ってほしい」
2016年10月、後に電通の社長になる常務から呼び出され、時短の「特命」を受けた小柳はじめ氏。2年間という限られた時間の中で、パフォーマンスを落とすことなく法定外労働時間を60%削減できたのは、なぜだったのか。
その全手法を「8つの鉄則」にまとめた書籍『鬼時短――電通で「残業60%減、成果はアップ」を実現した8鉄則』が刊行された。
本記事では、その「はじめに」を一部編集のうえ、全文公開する。
改革の成果がいまいち出ない根本理由
この本は、経営陣のみなさんや経営陣をサポートするみなさんが、真剣に貴社の「時短」を考えるきっかけとしていただくために書きました。
2017年から「働き方改革」が本格化すると、たくさんの「改革ノウハウ」が世に現れました。
エクセルを駆使しよう、カレンダーアプリを共有しよう、メールを短くしよう……ネットや書籍には「時短術」があふれています。
この本は、そのようなノウハウ集とは少し違います。
この数年間、多くの企業が「働き方改革」を始めたのに、なぜいまひとつ成果が出ていないのか、その根本の原因を読者のみなさんと一緒に考えるための1冊です。
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