ChatGPTを「業務効率化」にしか使わない人の盲点 新しいフロンティアを切り開くこともできる

✎ 1〜 ✎ 113 ✎ 114 ✎ 115 ✎ 最新
拡大
縮小
生成AI技術を生かすためには、AIに対する理解を深め、ビジネスへの応用可能性を把握することが不可欠です(写真:metamorworks/PIXTA)
ChatGPTなどの生成AI技術は、組織の内部業務の効率化に寄与するだけではなく、組織が外部に向かって行う業務に、新しいフロンティアを切り開く。また、研究開発で重要な役割を果たす。これらを実現するために、経営者の理解と積極的な関与が不可欠だ。昨今の経済現象を鮮やかに斬り、矛盾を指摘し、人々が信じて疑わない「通説」を粉砕する──。野口悠紀雄氏による連載第114回。

日本ではバックオフィス業務の効率化が中心

ChatGPTが公開されてから1年以上の期間が経過した。単なる物珍しさの段階を卒業し、実際の活動での応用を推進する段階に入っている。

日本の企業や官庁などの利用状況を見ると、バックオフィス業務の効率化が考えられていることが多い。例えば、東京都は、昨年8月、職員向けに「文章生成AIの利活用に関するガイドライン」を策定・公開した。

ここでは、ChatGPTの利用上のルールを定めるとともに、効果的な活用事例を掲載している。その内容を見ると、バックオフィス的な業務に関わるものが中心になっており、対住民サービスへ積極的に利用するという姿勢は見られない。

金融機関でも、利用の大半は、バックオフィスにおける事務処理効率化であって、フロントオフィス的な業務に用いることは、ごく限定的にしか行われていない。

公的機関や金融機関の場合、情報の漏洩や「ハルシネーション」(幻覚現象)が深刻な問題を引き起こしうることから、外部に向けた活用に慎重になるのは当然だ。そのような慎重さは、とくに公的機関や金融機関において、大変重要なことだ。

しかも、バックオフィス業務が重要であり、そこで生成AIが大きな力を発揮することは間違いない。

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT