経済はマイナス成長なのに、なぜ株価が上がる?
株価が高騰を続けている。2月22日に、1989年12月29日につけた史上最高値、3万8915円87銭を超えると、3営業日連続で最高値を更新した。
しかし一方で、経済はマイナス成長を続けている。そして、実質賃金は低下している。実体経済と株価の動きは、どう考えても矛盾している。
今年に入ってからの日本の株価の上昇率は、アメリカのそれより高い。日本がマイナス成長で、アメリカがプラスの成長を続けていることを考慮すれば、これは何とも説明がつかないことだ。
日本の株価が上がる理由として、いくつかの説明がなされる。まず、これまで中国に向かっていた投資が、中国経済の不調で日本に流れ込んでいると言われる。あるいは、いまは極端な円安なので、外国から日本に投資をする場合、将来円高になったときに、為替差益が得られる可能性が高い、とも言われる。しかし、いずれも説得的でない。
また、円安で企業の利益が好調だと言われるが、それは一部の大企業に限られた現象だ。大企業を見ても、過去に比べて飛躍的に利益が増加しているわけではない。
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