若者が「辞める」と言いだすダメ上司4つの特徴 肩書は「上司」思考は「部下」の厳しい現実

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一方、上司が親身になってコミュニケーションをとろうとしても、若者側が

「そんなの無駄」

「飲みニケーションなんて、タイパが悪い」

などと言っていたら、いつまで経っても相互理解の機会が得られない。

相思相愛なのに、お互いが変な勘違いをして別れなければならなくなったカップルのようだ。こんな悲劇を繰り返してはいけない。

では、どうしたらいいのか? 

結論から言おう。上司が変わるしかない。若者が得ている知識や情報に偏りがあるのは、ある意味しかたがない。それを批判しても先に進めないだろう。誰かが、

「それは一見無駄のように見えて、無駄ではないのだ」

と諭す必要がある。しかし、その言葉に説得力を持たせるためには、上司がまず本当に無駄なことを減らしていかなければならない。何が無駄かをわかっていない上司から指導されても、

「タイパが悪い」

と一蹴されてしまうだけだからだ。ただ、実のところ、上司は上司で変わることができない理由がある。それを理解してほしい。だから

「高給取りなのに、給料分も働かない上司が増えた」

などと、一方的に失望してほしくない。その理由とは、上司たちが「部下化」している、という現実だ。

「部下化」する上司の4特徴

昨今、世の中で「上司」と呼ばれている人たちが「部下化」している。肩書は「課長」や「部長」なのに、まるで部下のような思考の上司たちのことだ。

もちろん、上司のような振る舞いはしている。会議で人を招集し、進捗管理し、経営陣に逐一現状を報告している。しかし考え方、価値観が部下そのものなのだ。

ちなみに、「上司と部下との違いは何か?」と聞かれたら、あなたは何と答えるだろうか?

実力や実績だろうか? 

それともスキルや経験だろうか? 

それとも人望だろうか?

すべて違う、と私は考えている。なぜなら、上司よりも実績の高い部下はいるからだ。スキルが高い部下もいるし、年齢が上で、経験も人望もある部下もいる。

次ページ「上司」と「部下」を分けるもの
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