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生成AI時代「データ参謀」に向く人、向かない人 必須3スキル「質問力」「俯瞰力」あと1つは?

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  • 松谷 恵 D Capital パートナー
  • 山本 康正 ベンチャー投資家、京都大学経営管理大学院客員教授
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そうした弱点をカバーするのも参謀の役割です。現場で培ってきた経験値と直感を活かして、一歩引いた視点から大枠をつかむマインドを意識しましょう。

必須スキル③意思決定の「最後のひと匙」は人間の直感

また、生成AIが出してくる提案やデータから浮かび上がるいったんの考察は、いずれも意思決定を補佐する判断の1つにすぎません。それらを根拠として現行業務の改善や新しいビジネスの価値につなげることが最終的に目指すゴールです。

ビジネスの知見をベースに、アウトプットの目的を見失わず、AIやデータサイエンスを「道具」としてうまく使いこなせる人材。これからの時代に求められるのは、そうしたデータ参謀であることがおわかりいただけたのではないでしょうか。

データの重要性を共有しながら、AIを活用し、可視化された考察や結果に基づいた意思決定そして改善サイクルを推進していくことは、これからのビジネスのメインストリームです。何が重要かを論理的に見定めることなしに、もはや意思決定はできません。

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一方で、結局のところAIが得意とするのは、データに内在する傾向やパターンを捉えることであって、その先の段階、つまり状況に応じた柔軟な判断や感性を反映させたフィードバック、また叙述的な視点を持つことは現状のAIにはまだ困難です。その事実に立って考えると、AIにビジネス上の意思決定自体を任せる未来は当分先のことでしょう。

だからこそ、意思決定の「最後のひと匙」として有用なのは、AIの結果ではなく人間の直感です。人間の頭脳というOSで長年培われてきた知見は、より充実したインプットをデータ等で補強しつつ、最終的には直感という形でアウトプットされるものだからです。

ビジネスは研究室の実験のように、限定的な空間で測られるものではありません。現場を知る人間の経験や情熱、それに基づく洞察力、総合的な判断、そしてそれらの結果を引き受けられるのはやはり人間だけです。

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