「パワハラ禁止のはずが…」"陰湿な職場"急増の訳 「ゆるい職場」が「危険な職場」に変貌する衝撃

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結果的に「ゆるい職場」に変化を遂げたものの、若手はキャリアの安全性を感じることができず離職へとつながっていきます。

こうして、心理的安全性が確保されたのに、若手が抜け始めると、「やはり厳しい言葉も必要なのでは?」「やっぱり厳しく教育しなおそう」という機運が高まってしまいます。

結局、解決すべきだった「キャリアの安全性」という、問題は未解決のまま、せっかくあった「心理的安全性」も落ちてしまう、ということになるわけです。

心理的安全性も低く、キャリアの安全性も低くなると、「危険な職場」(いわゆるブラック企業)となってしまい、もう「職場として成立しているのか……」と思う程の状態となります。

心理的安全性とキャリアの関係
ゆるい組織は、「心理的安全性」が低くなると、危険な組織に変わってしまう

「陰湿さ」は人から人へ伝播する

また最近お伺いする声として徐々に増えてきているのが、この「危険な職場」の中でも「陰湿な職場」です。

この陰湿な職場は、著しく信頼関係が希薄です。

もはや互いを疑っているに等しいほど非常に厄介な状況です。

なぜ厄介かというと、陰湿な行為をしている上司側は「陰湿」だと気づいていないことが多いからです。

また、陰湿な行為をすると部下にも伝播し、さらに部下が後輩へ陰湿なフィードバックをし、徐々に職場全体へと陰湿な行為が広がっていきます。

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