水は小樽のものを使用しています。アレフが北海道に拠点を持つからこそ、醸造所の場所として小樽に目を付けたと思いきや、意外にもそうではないようで。幅広いビールを作ることができる、ビール用の水選びをしていて、ミネラルバランスの優れた水が偶然にも小樽の水だったそうです。
このように、ビールの原材料の調達から醸造までを自社グループ内で完結している例は、なかなか珍しいといえるでしょう。その後、ドンキーオーガニックビールは現在のドンキーハウスビールへと2022年に名前を変えました。
改名の仕掛け人である河村さんは「オーガニックという言葉が、お客様を限定してしまっていると感じていました」と話します。改名の際は社長と話し合いを行ったといい、びっくりドンキーのビールにかける情熱がうかがえます。ちなみに改名後は注文数が10%ほど増加するなど、昨今のクラフトビールブームをうまく捉えられているようです。
ノンアルも本格派!まだありそうなびっくりポイント
ちょっと気になるのが、店舗立地とアルコール商品との相性の悪さです。びっくりドンキーはロードサイドに多く出店しているイメージがあり、クルマで来店する人は当然アルコールを飲めません。売れ行きに影響はないのでしょうか。
河村さんによると、ドンキーハウスビールは1店舗当たり、1日10杯ほどが注文されているとのこと。特によく売れるのは駅が近い店舗で、池袋のサンシャイン通り店がオープンした際には全店舗の中で「ぶっちぎり」(河村さん)の売れ行きだったそうです。
ちなみに、びっくりドンキーではノンアルコール商品の「ドンキーフリー」も提供しています。もともと低アルコールのビールテイスト飲料を2004年から販売していましたが、2011年に0.00%のノンアルコール商品としてドンキーフリーのピルスナーを発売。
翌年にはスタウトも発売し、現在はレギュラー商品として2商品をラインアップしています。どちらもドンキーハウスビールと同じ醸造所で作っており、確かに味も本格的でした。
びっくりドンキーと聞くとその内外装やハンバーグをイメージしがちですが、ビールにも非常にこだわっていることが今回の取材でわかり驚かされました。
余談ですが、食事した際に注文用のタブレットをポチポチしていると、ディッシュメニューの木皿を販売していることを発見。それだけでなく、何と売り切れていてびっくりしました。まだまだ探せば、隠れたびっくりポイントが眠っていそうです。
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