社員の辞めそうな"兆候"を察知する「1on1のコツ」 週1回30分の「上司と部下との対話」驚きの効果
それに、急な失注やトラブルにも、予兆があります。「お客様の顔が曇っていた」「電話が通じづらくなった」「会ってもらえなくなった」。はっきりと問題になっていなくても、小さなことが積み重なって、担当者は不安を覚えるようになります。
そうした予兆は、得てして感覚的なものです。しかし会議の場ではロジカルなことでなければ発言しづらい。「すみません、あのお客様の顔が曇っていたので、失注するかもしれません」と言えば、上司に「お前、何言ってんだ。もっと論理的に説明しろ」と言われてしまいます。
リスク予測でトラブル前に対応
それが1on1の場合には、極端な話「失注する夢を見ました」と言ってもいいわけです。そうすれば上司は、「何か心配事でもあるの?」「不安を感じているからそういう夢を見るんじゃない?」と聞いてくれます。
そこから、「実は最近お客様が会ってくれないんですよね」と言えば、「じゃあ一緒に面談に行ってあげようか」「私から連絡しておくね」と、手を差し伸べることができます。
このように、リスクの予測ができることで、トラブルの前に対応できます。私たちが1on1を始めたとき、マネージャーの中には「時間がかかって大変です」と言う人もいましたが、リスク回避ができることを実感するようになってからは、そうした発言もなくなりました。
1on1の時間よりも、トラブルのリカバリー時間やコストのほうが膨大です。事前に対応できることで、お客様にも、従業員にも、会社にも、与える影響を極小化できるのです。
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