辞めさせたくない「上位2割」社員の話を聞く技術 部下と理解しあうよりも重要なこと
企業は「上位2割」の人の活躍があるからこそ、会社の利益が保たれているといえるでしょう。その仕事ぶりは、物的な作業だけではありません。上位2割の人にしかできないことをやり、その人にしか考えつかないユニークなアイデアを出して、その企業を牽引しているのです。
話を聞くべき相手は「上位2割」の社員
しかし、本当に仕事ができる2割の人に依存している企業体質が続くのならば、上位2割の人は、転職や独立などして社外に出ていってしまうかもしれません。次第に「やってられない」という気持ちになるからです。
「上位2割」の人にその企業にとどまってほしいのであれば、上司はその人たちにとどまってもらえる環境を用意すべきです。
実は、上司が話を聞くべきなのは、この「上位2割の優秀な人たち」なのです。この人たちが、
「上司に話をちゃんと聞いてもらえている」
「自分がどんな気持ちで、日々の仕事に取り組んでいるかをわかってもらっている」
「自分に責任のある仕事を任されるのは、上司に信頼され、期待をかけられているからだ」
このような思いで、日々仕事に取り組むことができていれば、退職せずにすむでしょう。
企業にとっての大きな痛手は、優秀な人材が流出してしまうことです。それは、社外への転出だけにとどまりません。あまりの多忙や精神的なストレスが重なると、バーンアウト(燃え尽き)してしまうことによって、うつになって、休職や退職に追い込まれてしまうリスクもあります。