辞めさせたくない「上位2割」社員の話を聞く技術 部下と理解しあうよりも重要なこと
上司と部下が「1on1」(1対1)で話す機会があったところで、上司にマインドがなければ単なる説教タイムになりがちです。
しかし、「心持ちを変えたい」と思っても、そうやすやすと変われるものではありません。上司は何も最初から「マインド」を持つ必要はないのです。まずは「形」から入ってください。
次の「4つのテクニック」を形だけ行うことからスタートしましょう。
②「あなたはどうしたいのかな」とたずねる
③1分間、「なるほど」「うん、うん……」とうなずきながら黙って聞く。それ以外は言わない
④最後に「あなたなら、きっとできると思う」と信頼と期待を伝える
部下と理解しあうよりも重要なこと!
1日に1回、この4つを繰り返すだけで、部下と上司の関係は必ず改善していきます。
極論をいえば、部下の気持ちが本当にわかったかどうかは、どうでもいいのです。企業の文化が本当に変わるために必要なのは、信頼と期待です。「本当に理解しあう関係」を求めてしまうのは「求めすぎ」。すると、どんな上司と部下もうまくいかなくなります。
あるいは、どんな夫婦でも親子でもそうです。人は話せば話すほど、お互いに「わかりあえない」ことがわかるからです。
実は、理解しあうよりも重要なのは、「相手のことがよくわからなくても、信頼し、期待すること」です。「あなたなら、きっとできると思うよ」と伝えることです。
相手に説教したくなっても、グッと我慢し、「あなたはどうしたいの?」と聞きます。
1分間は黙ってうなずきながら聞き続けます。そのうえで、「そうか、わかった」「あなたなら、きっとできると思う」と信頼と期待のメッセージを伝えましょう。
この繰り返しが、上司と部下でも、夫婦でも、親子でも、一番大事なことなのです。