つんく♂:このトライアングルは、長い時間をかけて、もがき続けながら、自分の頭の中で組み立てたものです。凡人の自分を救うための道筋でもあるような気がしています。
凡人は天才に勝てないが、プロは天才に勝てる
孫:すごく斬新な考え方です。
つんく♂さんの本のタイトルにもある「凡人」は、ここでいう「アマチュア」ですよね。普通は「天才」と「凡人」という二項対立で考えて、凡人は天才にかなうはずがないという結論になる。
そこで、どうしたら天才になれるかではなく、そこにプロという新しい概念をつくり出すことで、天才になれる・なれないかという話ではない次元に高めている。
AかBではなく、Cだという、ヘーゲルのいうところのアウフヘーベン(止揚:矛盾や対立を高い次元に引き上げ、調整・統一すること)ですよね。
このモデルは多くの人を勇気づけてくれるし、これを編み出したつんく♂さんって、やっぱりすごい超一流の人だと感じたんです。
だからこそ、あれだけヒットを飛ばして、いつの時代も多くの人の心をつかみ続けられるんだなというのが、理解できたような気がしました。
つんく♂:凡人が天才に勝てる道があるとしたら、「本物のプロ」になるしかない。ビジネスの世界では、天才はプロに勝てません。